トコトコ作詞作曲 【出発】
このたび、私が作詞作曲をした歌【出発】がCDとなりました。
まだまだ歌唱のレベルは未熟ですが、今このページで歌が流れているという方は、最後までご試聴していただけると有難いです。
この歌は元々、1997年(平成9年)1月に作成しました。
当時23歳、社会適応に対する高い壁を感じ、進路の事など、混沌とする中で誕生した歌でした。
その後、幸運にも助けられて就職を果たし、長らくこの歌の事は忘れていました。しかし40歳を過ぎた頃、突然再生が開始されます。
背景には、その頃から制度の改変に伴い、仕事の環境が急激に変わっていって、適応が困難になった事がありました。
或る意味、私の仕事能力に於ける立ち位置や序列が、新卒当時のレベルに近付いた(逆戻りしてしまった)とも言えます。
周囲の配慮もあって、その部署からの解放が実現しましたが、同時に歌は誕生20周年を迎え、歌詞を大幅に書き換えた上で、発表しようと決意しました。
苦しい環境からの配置換えが実現した直後、私は新しい自分の夢に向けて、いざギターを購入しました。
まだまだ初心者の域を脱せず、自力での伴奏は出来ない中、ライブ鑑賞を通じて出会った仲間の方に全面的に協力して頂き、CD完成の運びとなりました。
素晴らしい編曲、20年越しの夢の実現を、心から喜んでおります。
トコトコ(根箭太郎)
出発 歌詞 | ![]() ![]() ![]() |
[1番] 気が付いたら夜の道を独り走っていた どこへ行くか何故走っているのかも分からず 取り敢えず行き止まりにぶつかることはなくて 涙涙拭いて走り走り続けていた さっき部屋を飛び出すとき投げていた言葉が 今になって一語また一語と蘇ってくる のぞみ号が通過するのが目に飛び込んできた 迷いの無い白い矢の様になれるか?と自問 卒業式まであと少しになり 小粒ほどの喜び 夜空を見れば星は穏やか 彼方から声を聞いた ゆけ!ゆけ!ゆけ!ゆけ! まだ先は長いさ 曇はもう去ったから ゆけ!ゆけ!ゆけ!ゆけ! 先ずはそこの緑地で 一休みをしてもいい [2番] だから世の中に適応しなければならぬと 自分の物差しで測ることを禁じて生きたけど 目には見えぬサインこそが実は不可欠だった 進まば止まれ≠サう、止(と)めてくれた力に感謝 リスタート切り、帰り道を行く 街の四角い空を 見上げて思った、例え囲いの中からも 夢は始まる ゆけ!ゆけ!ゆけ!ゆけ! 時に空回り 時に裏切られても ゆけ!ゆけ!ゆけ!ゆけ! 傷はやがて肥やしに 花の一つは咲かせる ゆけ!ゆけ!ゆけ!ゆけ! ブレてないからこそ 目指すゴールが見えた ゆけ!ゆけ!ゆけ!ゆけ! 永遠のテーマがある ゆけ!ゆけ!ゆけ!ゆけ! 逃げてないからこそ 目指す景色が見えた ゆけ!ゆけーーー! |
☆★ワンポイント解説★☆ ・歌詞は大きく見て、1番はほぼ20年前当時のまま一部調整、2番以降は大幅に書き換えて、直近数年の社会人生と、現在・将来の心境を綴った。 ・1番の第1・第2段落(最初の8行)は当時描いていたイメージで、実際には『家出』とも取れるこの様な体験はしていない。 ・1番の第4段落の2、3行目は、父親に対する想いを歌っている。 当時父は食道癌が見付かって入院し、手術を控えていた。そのため、「病気も無事治ったんだから、まだ先は長い。その後の息子の活躍も見届けられる」という意味の歌詞を歌い、父が助かることを信じた。 『曇はもう去った』の『曇』は、癌を指している。 因みに私自身は当時、俳優志望で、養成所在籍2ヶ月目であった。その意味では、「数年後に自分が俳優として成功し、自分が出演した映画を父が(母と)観に行っている」という場面をイメージしていた。 ・2番の第1段落の4行目、進まば止まれ≠ヘ、急がば回れ≠もじった造語である。「人生を進めたいなら、今のその歩みは止(と)めろ」。 ・2番の第2段落の4行目は、『新しい夢が始まる』というよりは、『新しい夢を持とうという気持ちを、もてる様になった』ということを歌っている。 ・最後のサビの歌詞を作成中は、オリンピックやパラリンピックのシーンが浮かんできた。具体的にはスキーのジャンプや、陸上マラソンのゴールのシーンが浮かんでいた。 |