京福電鉄嵐山線(嵐電)乗車 撮影:1989年5月14日
大阪府豊中市に住む私にとって、同じ阪急沿線で最も行きやすいローカル鉄道が、京福電鉄嵐山線、通称嵐電(らんでん)です。起点の大宮も終点の嵐山も阪急沿線。そして、かつて何度か乗った記憶がある京都市電が廃止され、さらに京阪京津(けいしん)線も後年、廃止されたことによって、京の街に残る、唯一の路面電車となりました。1981(昭和56)年の夏に、太秦映画村に行くのに乗ったのが最初だったのですが、それ以来約8年ぶりに、この嵐電を訪ねたのでした。


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大宮駅にて、待機するモボ121形121です。都会の中のチンチン電車。嵐電はユニークな存在だと思います。確か初めて乗った時もこの形の車両で、懐かしい気持ちがしました。1936(昭和11)年製。戦前生まれの歴史をよく感じさせていた古き良きこの形式も、現在は全車引退して存在しません。この頃はまだ、多数が走っており、主力として活躍していました。


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121車内。濃い色調の木目模様の車内。そして茶色に塗られた吊り革が、歴史と落ち着きを感じさせます。都会の中に残る戦前製車両。当時既に車齢は半世紀以上となっており、貴重な存在でした。この後、新型車に置き換えられて、急速に姿を消すことになります。


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初乗車時は四条大宮ー太秦間を往復しただけでしたので、太秦以遠はこの時が初めてでした。ここは帷子ノ辻駅で、北野線との接続駅です。一旦下車して、北野線に乗り換えました。
ところで、この帷子ノ辻駅の近くには、映画の松竹京都撮影所があります。かつて劇団に所属していた時代、私は何度もこの駅まで嵐電に乗り、松竹撮影所に行っていました。早い時は午前4時前に起床して、豊中を始発から2本目の電車に乗って通ったものです。冬場の撮影の時は大変な思いをしましたが、「まさか仕事で嵐電を使う事になるとは。」と思ったものでした。


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北野線の終点、北野白梅町駅です。嵐山線と違い、北野線は全区間が専用軌道(路面区間が無いこと)でした。京都で北野線と聞くと、1960(昭和35)年に京都市電で廃止第一号路線となった北野線を思い出します。もちろん、思い出すと言ってもリアルタイムでは知らないわけですが・・・・・。この後、また帷子ノ辻まで戻りました。


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帷子ノ辻駅に到着した時、ちょうどモボ501形501がやってきました。モボ501形は、1984(昭和59)年に登場した、当時の嵐電最新鋭車両でした。現在は新型路面電車も当たり前となりましたが、80年代はまだまだ珍しかったものです。正面の顔が、どこか都電7000形を連想させるものであったこのモボ501形は4両が製造されましたが、うち2両は廃車となっています。80年代以降に誕生した路面電車で廃車となったのは、恐らく初めての事ではないでしょうか?なお、この日は撮影だけで乗ることはありませんでしたが、数年後、再び訪れた時に乗車しています。


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モボ101形104です。これも帷子ノ辻にて撮影。もとは昭和4年製ですが、昭和50年に車体のみ置き換えられました。この型は現在でも見られ、モボ111、121形が消えて以降は、嵐電最古のスタイルとなっています。先の北野線に乗った時が、往復ともこの形式でした。模型愛好家からは好まれそうなスタイルに見えますね。まだこの当時は、「やや新しいほう」という印象でした。


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さて、嵐山まで乗った電車は、2両連結でした。それも2両目は、路面電車としては大変珍しい、片運転台の制御客さで、戦後の昭和25年製造です。路面電車で片運転台というのは、確かに貴重ですね。3両しかなく、まさか乗り合わせる事が出来るとは思っていなかったので、やってきた時は大変嬉しかったです。車内も、片側は終端まで客席があったわけで、何か面白かったですね。嵐山で下車後、運転台が無いほうの正面を撮影しました。いちおう『201』と、車番は書かれているのですね。悲貫通なので、何となく運転台付きの正面にも見えます。この様な車両も見られていた当時が、懐かしいですね。


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嵐山駅正面です。駅舎の上がホテルというのはユニークな存在だと思いますが、2005年に久しぶりに訪ねた時には、かなり様子が変わっているように見えました。


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最後はJR嵯峨野線の嵯峨駅です。帰りはここまで歩いて、JRで帰りました。当時はまだ非電化で、しかし架線は張られていて電化間近しという時でした。従って、気動車による運行だったのですが、やってきたのは国鉄色のキハ58。今となっては大変懐かしい、京都市内でのキハ58乗車を体験したのでした。何故、駅の写真しか撮らなかったのか、今振り返っても不思議でなりません。せっかくだから、キハ58も撮ればよかったのにと、今更ながら思います。


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