思い出の大相撲花場所


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各写真の右側に、解説の文章が書かれています
花博会場で行われた、大相撲花場所(花博巡業)です。1990年4月4日と5日の二日間おこなわれ、私は一日目である4日に観に行きました。ご覧のように、当日はあいにくの雨で、土俵およびたまり席のみ、上にテントが張られていましたが、会場は傘・傘・傘で埋め尽くされていました。足元も冷たく、シンシン冷えるのを感じながら見学していたのを覚えています。
私が到着した時は、まだ幕下以下の取組が行われており、そのあと初っ切りなども披露されたと思いますが、残念ながら写真には残していませんでした。
この写真は幕内土俵入りのようすです。少々遠くからで、しかもパソコン上では画質が落ちてしまったので見えにくいですが、平成2年春場所の番付による、幕内土俵入りが行われました。この時、直前に大関昇進が決定していた霧島は、『新大関・霧島』とアナウンスされ、場内ヤンヤの喝采になっていました。『新大関』というアナウンスを耳にしたのは、現在のところ、この時だけです。

これも非常に見づらい写真で申し訳ないのですが、横綱・千代の富士土俵入りです。辛うじて『綱』だけは見えるかと思いますがいかがでしょうか?
横綱・千代の富士は、この直前の春場所で通算1000勝を達成したばかりで、この時もまだ、その余韻がのこっている感じでした。

色とりどりの花、そして傘が乱舞する中で行われた大相撲花場所。
幕内の取組のようすです。写真は左が陣岳、右が安芸ノ島です。安芸ノ島はのちに安芸乃島となり、現在は千田川親方となっています。36歳まで幕内で取り続けた長寿力士でしたが、この時はまだ23歳になったばかりの若手で、顔も晩年よりは一回り小さい(中年顔になっていない?)です。金星を取りたい放題取っていた頃の安芸ノ島で、インタビュールームで極端に無表情だったところに惹かれていました。

さて、当時の人気・注目ナンバーワン、新大関・霧島が左側より登場です。相手は琴ヶ梅で、琴ヶ梅はこの直前の春場所、関脇で7勝8敗と負け越し。6場所務めた関脇から陥落が決まっていました。そしてこの翌月の夏場所では小結で4勝11敗と大負け。その後二度と三役に復帰することはなく、従ってこの時点が、全盛期の最末期ということが出来ます。
霧島のほうは、まさにこの時からが全盛期で、やがて大関から陥落する日もきましたが、人気は引退まで全盛期でした。
なお、霧島の後方には、ライバルの大関・小錦がいます。

上の写真で登場した霧島に負けず劣らず人気力士で、霧島と部屋も同じだった小結・寺尾が左に登場しています。そして右側、対戦相手は大関・旭富士です。
寺尾はこの時が三役に定着していた全盛期で、花博巡業が行われた平成2年は、年6場所全てを三役で務めました。横綱・千代の富士にもっとも善戦していたのがこの時期です。
一方、旭富士は、直前の春場所は8勝7敗と不振。しかも5場所連続一桁勝ち星になるという低迷ぶりでした。それが、この翌月の夏場所では、14勝1敗で優勝という劇的な復活を遂げ、さらに翌名古屋場所でも連覇を達成して横綱に昇進しました。この写真を撮った時、私はまさかこの直後に連続優勝するとは夢にも思っていませんでした。
ところで、寺尾は旭富士に対して絶対的に相性が悪く、記憶がハッキリしませんが、確か22連敗したと思います。

花博場所初日、結びの一番です。左が横綱・千代の富士、右が大関・北天佑です。
北天佑は、この時点では、まだあと1年以上は現役でいるだろうと思っていました。当時大関在位41場所でしたから、あるいは貴ノ花の持つ50場所の記録を越えるかも知れないと思っていたのです。しかし、この年の秋場所、突然引退してしまいました。そして実は北天佑以降、大関を務めた力士は、横綱に昇進した力士を除き、全て大関からの陥落を経験しています。したがって、一度の陥落もなく、かつ大関の地位で引退をした力士は、現在のところ北天佑が最後となっています。それにしても、本当に懐かしい名大関です。
ところで北天佑の後方、花道手前のところに弓取りの力士が入場してきていますが、これはのちに小結まで上がった巴富士です。




 以上、大相撲花場所(花博巡業)の回想レポをご覧いただきました。僅か6枚のみの写真で、自分でも物足りなく思います。もう少し撮影しておけば良かったですね。それでも、束の間懐かしい場面をご覧になれたのではと思います。花博自体が非常に懐かしく、この巡業の写真でも、今となっては大変懐かしい顔ぶればかりが登場しています。この時に関取を務めていて、今も現役という力士は一人もいません。
 大相撲花場所は、当時まだ相撲ファン2年目だった私にとって初めての巡業見学となったので、大変嬉しかったです。天気が悪く、また大変な混雑で何時間も立ちっぱなしで観たため、終わった時にはもう足がガクガクになって、シビレもきていました。思えばこの年の春場所の前売り券を買いに行った時も、実に4時間半並んだものでした。
 時あたかも相撲ブーム夜明けのころ、若花田・貴花田・曙がそろって十両で取っており、この直後の夏場所では貴花田が史上最年少入幕を果たしました。あのような加熱ぶりはもう見られないでしょうが、これからも末永く大相撲を見守っていきたいと思っております。

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