大相撲 平成22年春場所 初日


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東 方

西 方


平成22(2010)年の春場所。奇しくも年号の数字と同じ、通算22
回目となった本場所観戦。初観戦の平成2年春場所から丸20年
の節目でもありますが、この場所は初めて、初日に観戦しました。
後半戦の、優勝争いが面白くなる時の観戦にこだわっていた私にと
っては、本当に『路線大転換』とも言えます(←大袈裟)が、直接の
理由としては、毎年一緒に観戦に行く友人が、今年は日曜日でない
と都合が付かないというのがありました。電動車いすの人も一緒に
観戦するため、当然車いす席となるわけですが、それだともう、中日
と千秋楽はアッという間にチケットが売切れてしまうのです。画像は
初日を迎えた、大阪府立体育会館前です。

初日、しかもこの時は先の理事選で貴乃花親方がすったもんだの末、
当選を果たした直後の本場所とあって、より注目度が高まっていました。
画面左端には、TVカメラも写っています。前場所後に、横綱・朝青龍
の突然の引退というニュースもありました。色々な意味で『新体制』と
なったこの春場所。より一層、相撲界の行方に対して世間の厳しい目
が向けられ、やや緊張感が増している様にも感じられました。



平成22年三月場所のポスターです。右側に写る朝青龍は、もう角界
にはおりません。まさかこんな急展開になるとは、このポスター作成時
には、想像もしなかった事でしょう。「ワシは大阪ホンマに好きやで。
毎度おおきに!」と絶叫していた朝青龍は、今年はポスターだけがや
ってきました。この頃、当人は日本にはいません。実は春場所初日を
観戦しにやってくるという噂も飛び交った事があり、大いに関心を寄せ
ていたのですが、結局噂だけに終わったようです。拡大版はこちら

ところで、出場力士の中で、春場所、最大の注目を集めていたのは、
エストニア出身の把瑠都でした。関脇・把瑠都。前の初場所は12勝
を挙げ、この場所が大関盗りとなっていました。相撲界の体質の、ある
種の不可解さ(選挙後の造反探しなど)にばかり世間の目が向けられ
勝ちだった中での、唯一の明るい話題と言えました。朝青龍引退のショ
ックから、白鵬が万全の相撲で賜杯を握れるか疑問視する向きもあり、
この把瑠都の初優勝の期待も大いに高まっていたのでした。画像は
その把瑠都の場所入り。この場所は、白鵬の提案で、全力士がファン
サービスのため、正面入口から場所入りしたのですが、しっかし大きい
事よ・・・・・。間近で見るとその巨漢ぶりが凄いですねぇ・・・・・。



さて、館内に入り、今場所最初に記録した力士は、十両2場所目の
蒼国来です。中国 内モンゴル自治区出身、荒汐部屋。私はこれより
2年前、豊中に宿舎を構える荒汐部屋の朝稽古を見学に行った事が
あります。その様子はこちらでご覧頂けますが、この当時まだ幕下
だった蒼国来が、この年の初場所で見事新十両を果たしたのでした。
関取として、初の大阪場所登場です。そして実は私は、今を遡ること
22年前、1988(昭和63)年の5月に、修学旅行で、蒼国来の故郷
である、中国 内モンゴル自治区に行った事があるのです。そんな縁
も重なって、これからこの蒼国来を応援していきたいと思いますね。

さあ、緊張の初日の相撲ですが、見事に上手投げで勝ち!相手は
かつて巨漢横綱・武蔵丸を破った事もある、ベテランで相撲巧者の
海鵬です。新十両の初場所は顔が合っておらず、初顔となりました
が、なかなか豪快に決まりまして相手はご覧の通り、裏返しです。
なかなか相撲力(ぢから)もあるのかも知れませんね。元三役を破
って、幸先のいいスタートを切りました。館内も沸きました。



勝ち名乗りを受ける蒼国来。体は小さいのですが、スピードを身上
とすると幕内でも活躍出来るかも知れません。この場所、結局
蒼国来は8勝7敗と連続で勝ち越しを決めました。それも6勝7敗
から2連勝しての勝ち越し。踏ん張りどころで勝負をものにする精神
面での強さも身に付け、来年の春場所は、もしかしたら本当に幕内
かも知れません。ぜひまた、稲荷神社に見学に行きたいですね。

初日恒例の協会ご挨拶です。見てのとおり、これは挨拶終了後、向
正面を向いた場面です。把瑠都に豊ノ島、日馬富士に琴欧洲、本当
に体型差はさまざまですね。協会ご挨拶は、これまで生で見たのは
全て千秋楽だったので、生で「初日早々〜」という声を聞けたのは、
新鮮でした。一緒に観戦した友人にとっては、初の協会ご挨拶。いい
記念になったのではないでしょうか?拡大版はこちら



さて、協会ご挨拶の後のこの一番。怒涛の寄りでベテラン、元関脇
で金星ホルダーでもある栃乃洋を破ったのは、臥牙丸です。黒海と
同じグルジア出身で、所属は木瀬部屋。体重189kgという巨漢を
生かして、近く入幕も期待されます。しかし臥牙丸とはこれもまた、
面白い四股名ですね。元々のニックネーム、『ガガ』に漢字を当て
たそうですが、そのニックネームの由来は不明です。

初日の幕の内土俵入り。先ずは東からです。初日は、原則番付
どおりに、東方力士は東から、西方力士は西から、土俵入りを行い
ます。その意味では、見ていて分かりやすいですよね。さて、丁度
花道を正面にして立っている、一際身長の低い力士が、磋牙司で
す。こうして見ると、本当に身長差が目立ちますね。しんがりを務
めている大関・日馬富士も小兵力士です。



土俵入りを終え、花道を引き上げる東方力士。前にも書きましたが、
車いす席のすぐ斜め前が、東の花道真上になります。その位置から
撮影。狙うはもちろん旭天鵬・・・・・いや違った、把瑠都です。

そして把瑠都の後ろもご注目です。何とこの場所、幕内在位実に
100場所目。前人未到の大記録を達成した、魁皇です。大関在位も
58場所目、史上2位なわけですが、37歳。とにかく凄い!拍手も
一番凄い。大鉄人です。今年もまた大阪で見れた、まさに奇跡的!!



かわってこちらは、西方幕の内力士の土俵入りです。ちょうど向き直
って、両手を上げたところ。この瞬間をカメラに収めたのは、久しぶり
です。東方より『華』は少ないか?御当所、豪栄道も東方だし・・・・・。

横綱土俵入り。東方の横綱土俵入りは、どうしても後ろ姿しか撮れ
ません。だから、顔を収めるのは最後、花道を引き上げる時だけと
いう事になります。これはその引き上げ時。うまくは撮れませんでし
たが、一人横綱となった白鵬の表情は何とか窺えます。本来なら
この場所は、朝青龍が東方、そしてこの後で西から白鵬が土俵入
りに登場するところでした。改めて『欠員』を意識した時、確か館内
アナウンスでも、朝青龍引退の報が流れていたと思います。



ところで、初日にしか見られない恒例行事といえばこれ、優勝賜杯及
び優勝旗の返還です。そして東京場所だとこの後に、優勝額掲示の
除幕式が行われるのですが、大阪は地方場所ですからありません。
初めて生で見る優勝賜杯返還ですが、初場所に優勝した朝青龍が
退職しているため、本人に代わって、師匠の高砂親方が返還を行い
ました。よって土俵上は親方衆だけ。まあ、優勝力士が翌場所休場
した時にも、こういう状況にはなるのですが、それにしてもこの時の
高砂親方、会場のファンの前に姿を現すのは、やはり相当の勇気が
必要だったのではないでしょうか?心中複雑だった事と思います。

左の賜杯返還に続いて、優勝旗の返還です。最後は愛弟子朝青龍
に対する、愛情や関心があまり伝わってこなかった高砂親方。テレビ
で朝青龍の引退会見を見ている時に、感じました。そして同じ様に感じ
ていた人が多かったのでしょう。館内のあちこちから、高砂親方に対し
て、厳しい言葉が飛ばされていました。中には野次みたいな一言もあ
りましたが、やはり自らスカウトした師匠としても、高砂親方の責任と
いうのは、本人が意識しているより重いものがあります。そう、賜杯
の重さなどは、比にならない程のものかも知れませんね。



返還式終了後、花道を引き上げる高砂親方。報道では『KY親方』
など、辛辣な表現もされていますが、さすがにこの時は顔が強張り、
表情が固まっている様に見えます。やはりファンからの風当たりを
まざまざと感じていたのでしょう。拍手も少なかった様な・・・・・。しか
しこうして見ると親方、ちょっと痩せましたか?顔が細くなった様な。

初日の中入り後の取組です。先の返還式では少し空気が異様になっ
ていましたが、こうして新入幕力士も登場してきた事で、平常モードに
戻ります。土俵上、手前にいるのは隠岐の海です。八角部屋の新入
幕で、24歳の若手。なかなかキリッとした二枚目の顔で、そのためか
人気はなかなかのもの。声援のボルテージも上がっていました。



で、人気者といえば、どんなイケ面若武者が出てこようとも、この人
には敵いません。高見盛です。画像はちょうど呼び出されて力水を
待つ時。鼻の辺りに手をやっていますが、決して洟(はな)をかんで
いるわけではありません。やはり館内は盛り上がります。

懸賞の垂れ幕が回っていますが、高見盛の取組の名物、永谷園
五回連呼=B「○○茶漬けの永谷園」とアナウンスされる度に、館内
はドッとウケます。垂れ幕が土俵に上がった瞬間に爆笑モードに包
まれるのは、高見盛戦ぐらいのものでしょう。



そしてこの日は勝ったのです。だから・・・・・、そっくり返ります。
見事にそっくり返って花道を引き上げます。どうです、これ。顔付
きは最早放心状態(?!)≠「や、気合いの余韻で表情に
力が入っているのか?いずれにしても、見送る観客の爆笑に次ぐ
爆笑とのコントラストは、まさに生観戦をしているなら一見の価値
ありです。絵に描いた様な反り返りとは、まさしくこの高見盛の事
を言うのでしょう。私はこれまで、どちらかというと、負けてション
ボリの高見盛に当たってしまう事の方が目立っていました。それが
この場所は初日早々勝ち戦に当たって、これは高見盛、絶対に
勝ち越すぞ!と思ったものでしたが・・・・・(疑)。

勝負がついたこの一番は岩木山と垣添の取組です。行司とほとんど
被っていますが、土俵上に堂々立っているのが岩木山。そして垣添
はというと、土俵下に吹っ飛ばされています。という事は・・・・・、また
も岩木山に負けたのです。実は垣添は、一つ前の初場所に岩木山
に勝っていました。実に初顔から16連敗していたのを漸く止め、「一
場所分以上負け続けていたからね」のコメントを残しました。だから気
を良くして、いざ対戦連勝を、と意気込んだのですが・・・・・。ちょっと
気負い過ぎたのか?闘志が空回りして負けてしまいました。これで
1勝17敗。果たして次の対戦は・・・・・?土俵下には、垣添のすぐ
前に人気の豊真将。そして右側には、次の夏場所で大ブレークを
することになる、栃ノ心が控えていました。



大阪場所一番の目玉といえば、やはりこの人です。御当所力士にして
期待の若手、豪栄道。やはり館内は沸きます。このショット、なかなか
いい表情が撮れたと思うのですが、見るからに獰猛で気が強そうという
顔付きに負けず、相撲でももっと躍進してもらいたいものです。新入幕
の時の、あの破竹の勢いと強気なコメントから比べると、現在の活躍
は、やや物足りない点は否めないですから。拡大版はこちら

初日の豪栄道の対戦相手は、実力者の技巧派、豊ノ島です。この
春では関脇に返り咲いていました。小兵ながら常に上位〜三役に
いる豊ノ島もすごいと思います。現在、上背の無い力士の中では、
実力ナンバーワンと言えましょう。こちらにも期待です。



豊ノ島が幸先の好いスタートを切ってくれたのは良かったのです
が、それにつけても御当所の期待の星、豪栄道です。やっぱりこ
の調子だと、今場所も勝ち越しは難しいのかな?と思っていたら、
勝ち越すも何も、ケガで途中休場してしまいました。残念!しかし
本人が、さぞかし無念な思いでいたことでしょう。

『浪速の大関盗り男』、把瑠都が登場して館内の熱気は一気に
高まりました。初日の相手は阿覧。果たして緊張の初日の相撲は
どうか?かなり表情に硬さが見られた把瑠都でしたが、対照的に
挑戦者阿覧は、ひょうひょうと仕切っている感じ・・・・・。



大関盗りの初日。しっかり白星を手にしました。寄り切って完勝。果た
してこのままチャンスをものに出来るか?この時点ではまだ占いかね
ていましたが、結果はご承知の通り、14勝1敗。文句無しの合格点で
した。しかし把瑠都といえば、今でも思い出すのが、平成18年の春場
所での、十両全勝優勝。実に43年ぶりという快挙で、後ろ姿ながら
表彰式でのショットも収めましたが、あれから4年で、もう大関の地位
にまで辿り着いたのでした。さて、横綱は近いのか・・・・・?

代わる土俵は琴光喜と旭天鵬です。同い年の千代大海が去った
今場所、御年34歳の琴光喜には、まだまだ力を出してもらいたいと
ころです。初場所は、初日から4連敗とさんざんなスタートを切って、
結局中日から休場に追い込まれており、この場所はカド番でした。
千代大海のような『カド番回数記録』は、琴光喜には勿論目指して
欲しくありませんが、さて、もう一花咲かせるのか?必死の表情を
浮かべて、そんきょをしています。拡大版はこちら



グッと相手を睨みつけて仕切りを続ける琴光喜です。思えば去年
も春はカド番でしたが、1年ぶり2度目のカド番の場所、初日の相手
はベテラン旭天鵬でした。あまり知られていませんが、旭天鵬は、
琴光喜が実質新入幕だった平成12年九州場所(実際に新入幕だっ
た平成12年夏場所は全休だったため)、13勝2敗と大暴れした琴
光喜の、1敗目を喫した相手です。当時琴光喜は前頭9枚目。2日
目に旭天鵬に破れ、1勝1敗。しかしここから破竹の8連勝を果たし
て横綱初挑戦で初金星も挙げ(武蔵丸戦)、12日目、横綱・貴乃花
に2敗目を喫するも、その後さらに3大関を撃破したのでした。その
後、大関に昇進した琴光喜にも、再三土を付けている旭天鵬です。

曲者、旭天鵬相手ですが、この日はさばいて、先ずは初日、白星を
挙げました。両手を腰に、ホッと一息という表情の、琴光喜です。この
琴光喜、入幕実質6場所目で、早くも幕内優勝を成し遂げました。し
かしその後は優勝がありません。しかも初優勝の時は、優勝パレー
度が自粛となったため、実は琴光喜は優勝経験者ながら、パレード
は知らないのです。だから、大関の地位でぜひ一度優勝して、今度
こそパレードも味わってほしいものです。後輩の日馬富士にも優勝さ
れました。さらに大関としては先輩の同部屋・琴欧洲も、優勝を手に
しています。ぜひとも琴光喜も、『大関としての』優勝を。



呼び出しが読み上げる四股名を聞いた瞬間、館内に怒涛のごとき
歓声の渦が広まりました。大関・魁皇の登場です。この場所、魁皇は
前人未到の、幕内在位100場所の記録に到達しました。22年相撲
を見続けていて、遂に誕生した『幕内在位三桁』力士です。思えば
平成4年初場所で、「新十両の古賀改め魁皇です」と実況で紹介さ
れていたのを、私はまだ最近の事のように覚えています。それが、
私が留学中で日本に居なかった平成5年5月に新入幕を果たし、そ
の場所は大負けして、一場所で十両に陥落したのでした。その時、
のちにこの力士が高見山の記録を塗り替え、幕内在位100場所の
偉業を達成すると想像した人は、誰もいなかった事でしょう。ただし
将来大関に昇進すると予想した人は、いたと思います。関脇での足
踏みが5年半にも及びましたが、28歳にして大関に昇進。この時点
では、やはり大関まで上がったのだから、それなりに限界の時期も
早まっただろうし、幕内在位も80場所に届けば充分と思われたに違
いありません。しかし・・・・・、大関から落ちずして100場所に届きまし
た。成績こそ満足いくものではありませんが、奇跡的だといえます。

記念すべき100場所目の初日の対戦相手は、『似た者同志』若の里
です。ともに怪力、鮟鱇型の体型。そして長い関脇在位・・・・・。しかし
違いは、魁皇は大関に昇進し、若の里はその後また、十両陥落を経
験した事です。ケガが多いのも両者の共通点ですが、果たして若の
里のほうは、最終何場所まで幕内を務めるのか・・・・・?それにして
も、普段と変わらぬ表情で仕切る魁皇を見ながら、私は4年前の春場
所観戦の時の事を思い出していました。時は千秋楽、魁皇はカド番で
7勝7敗でした。負け越せば引退濃厚。しかも楽日の相手は13勝1敗
で初優勝を懸けていた関脇・白鵬だったのです。魁皇は勝ち目薄と見
えました。しかし得意の右上手を取って形勢好転。最後は自らも土俵
下に駆け落ちながら、寄り切りで破ってカド番を脱したのです。あの後
魁皇は白鵬に勝てなくなりました。もう白鵬に勝つ事は無いだろうし、
何よりもあの4年前の時は、「大阪で魁皇を見るのはこれが最後」と
思ったものでした。それが、37歳にしてなお、大関として現役、そして
先場所はあの『カド番脱出』以来となる、白鵬戦勝利も収めました。
ことごとく予想を覆す魁皇。果たしてどこまでゆくのでしょうか?



攻め込まれた魁皇。例によって(?)危なかったのですが、それでも
最後は引き落としで勝ちました。館内ホッとしながらも歓声に沸いた
ものでした。僚友の千代大海が前場所、自らが引導を渡す形で引退。
下位では北桜も引退し、より一層『孤高のベテラン』になった筈です。
千代大海と流れは違いますが、魁皇も黄金の引き足≠ナ生き残り
を懸ける様になってきたなと思います。千代大海が速さなら、魁皇は
やはり重さ。この、誰よりも重みのある存在感で、白鵬とは違う意味
での力士の牽引役を授かった、昨今の魁皇です。拡大版はこちら

魁皇の後は、日本人の大関として角界を背負っていくのはこの人
だろう、と目されているのが稀勢の里です。しかし、返り小結のこの
場所、大関・日馬富士に引っくり返され、勝負後もしばらく土俵上で
うずくまって起き上がれないという状態でした。う〜ん、もう少し早く
上がれよ、という周囲の声が聞こえてきそうです。稀勢の里の小結
在位は、かつての番付不運も手伝って11場所目。足踏み時代の
長さを表すものとなっています。



結びの一番、横綱・白鵬戦を迎えました。突然一人横綱となった
今場所、あの、朝青龍引退の報を受けて、報道陣に涙ながらに心境
を語っていた姿は、長くファンの記憶に残ることと思います。既に実力
では朝青龍を上回っていた白鵬。これからは名実共に角界ナンバー
ワンとして、土俵に君臨する日々が続いていきます。対戦相手は
『上位が嫌うナンバーワン』、安美錦です。拡大版はこちら

結果は横綱完勝。全く問題にしませんでした。安美錦は勢い余って
一人土俵下まで飛び出そうとしています。白鵬、今までと違う気分の
結びの一番を、先ずは白星で飾りました。この先、ライバルを失った
気持ちの穴をどう埋めていくのか。この時から注目されたのでした。
※上の画像をクリックすると、春場所10日目観戦記に飛びます。



 以上、平成22年の大相撲春場所観戦記でした。冒頭でもお伝えした様に、今回は初めて初日に観戦しました。
 横綱・大関同士の対戦や、星の潰し合いの一番は見られませんが、初日は初日で、なかなか見所はあると思うし、初日ならではの会場周辺の雰囲気も合わせて、楽しめたと思います。優勝賜杯返還とかは、テレビでもそんなに毎場所は見ないですからね。一緒に行った車いすの友人も、満足してくれて良かったです。
 ただ、やはり朝青龍のいない土俵、というのを、強烈に感じたのもまた事実です。正直盛り上がりに欠けるというか、朝青龍ならではの、あの館内の全空気を引き付けるような『締め方』というのが、やはりあるのと無いのとでは全然違うな、と思ったのも事実です。土俵内外で問題を起こし続け、「あんな横綱、去って好かった」と思う人も多い一方で、「残念だ。やっぱり面白みが減る」と感想を洩らしていた人もいました。
 この先、相撲界がどう変革を遂げ、力士の質がどこまで向上するのか?一つこれからも見ものだと思っています。
 最後に、観戦が終わって館内のエレベーターに乗った際、廊下で記者団からインタビューを受ける貴乃花親方を間近で見ました。花粉症なのか風邪なのか、マスクをしていて顔をまともに拝めなかったのは残念ですが、体重が半減しても臥体はデカかった。最後は出口に向かって去っていく姿を見送りましたが、その背中は悲壮感を漂わせていました。


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