平成十七年大相撲春場所十日目 前編


※右側(西方)の画像をクリックすると、一つ下(次の段)の画像にジャンプします。


東 方

西 方

各画像の下に、解説の文章が書かれています
恐らく今後、毎年恒例になるでありましょう大相撲春場所観戦、
今年(平成17年)は10日目に行きました。まずはのぼりの画像から。
風向きの都合で、どうしても反対側からしか写せなかったのですが、
朝乃若ののぼりを撮りました。というのも、この場所限りで引退の
可能性濃厚と見ていたからです。少なくとも大阪で見るのは今年限り
では?と思ったのですが、的中してしまいました。
各画像の下に、解説の文章が書かれています
こちらは、お互い寄り過ぎていて見えにくいと思いますが、
最年少関取稀勢の里と、最年長関取琴ノ若ののぼりです。
見事に2本並んでいました。この両者、この翌日に実際に対戦し、
初顔で、年長者琴ノ若が『年季の貫禄』を見せ付けて勝ちました。
しかも決まり手は『突き倒し』。およそ“ミスター1分”らしからぬ
決まり手で、若々しさを存分にアピールしました。
「こう見えても昔の得意技は突き押しだったんですよ。15年前の話
だけどね」という琴ノ若の談話には、照れも入っていていかにも
味があったと思います。



電光掲示板です。まだ幕下下位の取り組みの時に撮影したので、
ランプは一切付いておりません。下の座席も、3人しか人が見えない
です。こういう時間帯の電光掲示板を記録に残すのも、また面白い
かな?と思って、1枚撮っておきました。

府立体育会館正面玄関です。チケットを切るために、
デスクに座っている親方は、元高見山の東関親方、意外と
生で見たのは初めてだったかも知れません。高見山は、私の知る
最も古い現役力士の一人。角界に来て、42年目となりました。



注目の関取が続々と場所入りしてくるこの時刻、
その姿をひと目捉えようと、ファンがカメラを手に待ち受けます。
これも観客と力士が同じ入口から入るという場所ならではの、
ファンにとっては臨場感を味わえる光景です。

館内のようす。まだ十両の取組が始まった直後とあって、
桝席もだいぶん空席が目立っています。私は自分の席から
この1枚を撮りましたが、土俵を東側のサイドから見る
格好で、西方力士だけ、いつも正面を向く格好になっていました。



さて、十両の取組で私が最初に収めた一番(土俵上の取組を収めた、
この日最初の一番)は、朝乃若ー大真鶴戦です。正面を向いている
のが朝乃若ですが、35歳の大ベテラン、今場所限りで引退しました。
最後の日は、かつて館内をウケさせた『カエル仕切り』を披露、
ファンへの最後の心意気を見せました。あの、ちょびっとだけ投げる
塩まきも披露して欲しかったですが(笑)。こちらから拡大版
ご覧下さい。なお、この画像は『高砂部屋写真掲示板』にて
先行公開致しております。

仕切る朝乃若。目下全敗中で、「何としても初日を!」と祈ります。
どうしても下を向いている瞬間しか収められなかったのが、心残りです。
元気なく負けた瞬間、館内から一斉に「アーッ!」というため息交じりの
声が漏れていました。これで10連敗。私が朝乃若の取組で印象に
残っているのは、平成13年名古屋場所千秋楽、9勝5敗で十両優勝に
王手をかけていた貴闘力を破り、前代未聞、9勝6敗による8人の
優勝決定戦を演出させる事になった一番です。この時結果的に
優勝したのが、御当所の武雄山で、同じく愛知県出身だった朝乃若は、
『くにモン』の後輩に花を持たせる格好になったのでした。



土俵上、塩を取りにいくのは御当所力士、泉州山です。大阪府は
堺市の出身。市内泉北ニュータウンに実家があるのかどうかは
分かりませんが、四股名が出身地をよく表していると思います。
館内から一際大きな声援が送られており、勝負も見事に勝ちました。
なお、対戦相手は若兎馬です。若兎馬は私の予想番付の上では、
この翌5月場所は再入幕となったのですが・・・・・。

土俵上、蹲踞するのは金開山です。
一度は幕内で9日目に勝ち越しを決めて、
インタビュールームにも呼ばれるという快挙を果たしたのに、
その場所その後6連敗してからは、何とも泣かず飛ばずな状態。
もう一度入幕して、最高位を更新して欲しいです。



ベテラン、和歌乃山土俵上。気合いが入り、「うっしゃ!」という顔です。
準ご当所ともいえる和歌乃山も、十両暮らしが主になってきました。
しかし、まだまだ気力は健在、この場所も初日から6連勝して
気を吐きましたが、終わってみれば千秋楽にやっと勝ち越し。
これは年齢どうこうよりも、押し相撲のらではの、「ツラ相撲」の宿命か。
こちらから拡大版をご覧下さい。

さて、こちら、ただいま呼び出されましたのは、当代きっての
『塩まき力士』、かつての水戸泉を地でいく(?)北桜です。二字口で
蹲踞し、いざ気合いを入れます。この両腕も広げた、闘志溢れる
表情をご覧あれ。この気迫こそが、北桜の魅力です。ただ星のほうは
毎場所、どっこいどっこいなのですが(笑)。この場所は東十両筆頭、
再入幕待ったなしだったので、更に気合いが入っていたと思います。
しかし、5勝10敗と散々な結果に終わってしまいました。
同じ『気合い男』でも、高見盛とはまた一味違う北桜の土俵を、
これからもぜひ見守っていきたいと思います。
こちらから拡大版をご覧下さい。



引き続き北桜の一番。対戦相手は『苦労人』五城楼ですが、
こちらも気合いが乗ってきた表情です。それにしても、
五城楼の廻しというのは、何とも“フルーツチック”(?!)
な色ですねぇ。もともとのイメージが地味だけに、対照が新鮮です。

さあ、これぞ北桜の豪快な塩まき。館内沸いています。
水戸泉をよく知る世代の相撲ファンとしては、いつの時代も、一人
ぐらい塩まきがド派手な力士がいないと、『画的に物足りない』
と感じてしまいますね。こちらから拡大版をご覧下さい。



幕の内土俵入り。この日は偶数日なので、西方からの土俵入りでした。
一番右に立つのは皇司です。「角界一のベビーフェイス」と言われて
すでに久しい皇司ですが、年齢はもう34歳の大ベテラン。今までの
苦労もにじむ顔付きになっています。そして左へ順に時津海、玉春日、
豊ノ島、隆乃若と続いていきます。第二新弟子検査で合格した
豊ノ島の身長の低さは、やはり目立ちますね。

こちらは東方幕の内土俵入りです。一番右、半分切れてしまって
いますが、朝赤龍がいます。そしてその隣が『若き長老』琴ノ若、
そしてその横に大人気の高見盛、続いてこの場所大勝ちの玉乃島、
さらには惜しくも三賞には選ばれなかったものの、11勝と活躍した
若手、露鵬が立っています。新旧様々な顔の集合ですね。



しんがりの大関・魁皇が土俵に上がり、
一斉に内側を向いた東方力士。32歳のベテラン大関となった魁皇、
そしてその隣には、『地獄を2回見た男』、大関復帰場所の栃東。
ともに来年も変わらぬ地位で、土俵に戻ってくるでしょうか?

横綱・朝青龍土俵入り。私の席からは、こういう角度で見ることに。
しかし横綱の尻の張り具合というのは、やはり充実ぶりを窺わせます。
拍手を打ち、両腕を広げたところ。背後に向けても、
オーラが漂っています。



雲竜型のせり上がり。昨年よりも、一段と貫禄がついています。
ただ、一つ個人的に感じるのは、武蔵丸もそうだったのですが、
横綱を締めた際の化粧回しが、やや短いのかなあ?という気がします。
貴乃花や千代の富士の化粧回しが、長さ的に丁度よかったなあと
思うのですが、もちろん、これは私が勝手にそう感じているだけです。

さあ、いよいよ中入り後の取組が始まりました。
土俵上、こちらを向いているのは豊ノ島です。
比較的長身の安美錦との対戦。結果は敗れてしまいました。
舞の海が変則的な立ち合いだったのとは対照的に、
豊ノ島は実に正攻法の立ち合い。上位進出を期待します。



こちらは隆乃若。元大関候補、三役で11番勝った事もある実力者も、
最近ではもう、実力者時代の風格が鳴りを潜めてしまっています。
この日は新入幕の石出を相手に、意地を見せつけて快勝。
画像の表情を見ていても気合いが入っていますが、場所を通じては、
12日目に勝ち越しに王手をかけながら、負け越してしまいました。

さて、今場所、内容的には決して不元気ではなかったにもかかわらず、
とことん星に恵まれていなかったのが、こちらを向いている春日王です。
表情を見ている限り、活気があり、腐らずに頑張っている姿にも
好感を覚えました。対戦相手は霜鳥です。



取組中の春日王です。右は廻しを取っていますが、上手でしょうかね?
外四つのような格好になっています。元気あふれるいい表情ですが、
結局敗れてしまいました。これで初日から10連敗。場所を通じては
14日目にやっと初日を挙げての1勝14敗。14日目に勝っての
1勝14敗という記録は、確か平成3年に孝乃富士が出していたのを
覚えています。春日王は新入幕の場所、10勝して敢闘賞を獲得した
実績もあります。安美錦も一度、1勝14敗の大敗で十両に落ちまし
たが、その後また幕に戻り、技能賞も獲得しました。春日王も、腐らずに
復帰する事を期待します。こちらから拡大版をご覧下さい。

これも取組中の画像で、左が朝赤龍、右が玉春日です。
朝赤龍といえば、この前年の春場所はそれこそ、
朝青龍と同部屋決戦も実現するかと思わせたほど、見事な活躍でした。
千秋楽に敗れての13勝2敗。大飛躍のきっかけかとも思われましたが、
その後は平凡な土俵で、この場所も4連敗がありました。
13勝を挙げた事がありながら三役経験がなしというのも、多分
珍しいのではないかと思います。一度は昇進して欲しいですが、仮に
朝赤龍が強くなって、朝青龍の援護射撃を果たすようになれば、ただ
でさえ独走の朝青龍が、余計早々と優勝を決める事になるでしょう。



口を真一文字に結んで、目も細くしている力士は海鵬です。精神を
統一しています。相手は玉乃島。ともに7勝2敗で、平幕勝ち越し
第一号をかけての対戦となりました。海鵬は小兵で、あまり目立つ
ほうではありませんが、かつての武蔵川勢の大関陣など、かなり
上位を食った事もあります。平成14年初場所には、優勝同点の13勝
を挙げた千代大海に土を、またよく15年初場所にも、1敗で優勝した、
当時大関の朝青龍に唯一土を付けています。全勝潰しも経験している
わけで、何気に勝ちっ放しの上位を倒しているのも魅力です。

蹲踞する玉乃島(こちら向き)と海鵬です。
この一番を制して、平幕勝ち越し第一号を決めたのは海鵬でした。
一度は十両に落ちながらまた浮上して、この場所は自己最高の11勝。
一方、玉乃島のほうも、この一番で3連敗となったものの、
終盤全部勝って3度目の12勝。2人とも三賞に輝きました。
玉乃島はもう三賞も常連ですが、海鵬の3年半ぶり2度目というのは、
本当によくやったと思います。


 


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