我が心のバレンタイン:青春 八重桜物語
奈良県吉野を訪問、“本場”八重桜を求めて

 話が一気に先へ進んだが、ここで2008(平成20)年3月時点にまで戻る。
 この時期、私は1年後に迎える『ホームページ開設5周年』に向けて、ある一つの決断をしていた。それは、現在読まれているこのエッセイを、執筆する事である。当時、私は間もなく迎える、開設4周年を記念したエッセイを執筆していたが、来年の5周年でもぜひ、これまでよりも特段、ボリュームアップしたエッセイを公開したいと、構想を描き始めたのである。では、先ず何を題材にするのか?という話に当然なってくるわけだが、長く心に残っている七絵との思い出を題材にし、その中でも特に、バレンタインのエピソードにアクセントを置こうと、思い至ったのだった。
 そうと決まれば早速タイトル作りであったが、さんざん考えた末、いくつかに候補を絞った中から、お花見シーズン真っ盛りの4月上旬頃に浮かんだ、『我が心のバレンタイン −青春 八重桜物語−』が一番いいと思い、それに決定した。ほかには、後半部分を『−ときめき 八重桜物語−』としたタイトルが有力候補だったが、どちらにしても『八重桜』という言葉は絶対に使うと決めたことから、このエッセイのページ背景を、自分で撮った八重桜の画像にしようと思ったのである。


 これまで、普通の桜の画像は何枚も撮った事があるが、八重桜の画像は、まだ収めたことが無かった。このエッセイはホームページ5周年記念として公開するので、公開日は来年4月3日という事になる。従って今春に八重桜を撮っておかないと、来年の今頃はもう、エッセイを公開している時期に当たってしまう。
 さすれば近い内に撮りに行かなくてはならないが、八重桜と言えば、やはり訪れるべきは本場、奈良県吉野である。桜が県花にもなっているほど、桜の名所として知られる奈良県。その中でも、全国的につとに有名な吉野の八重桜は、ぜひ一度拝みに行きたいと思った。


 4月15日(火)、申し分のない快晴に恵まれた中、私は近鉄特急に乗って、初めて吉野へ行った。
 平日なので少しは空いているかと思ったが、いざ到着してみると圧倒される程に混雑していて、ちょうどこの時期が一番の咲き頃だった、中千本公園に向かうバスには長蛇の列。乗れば当然、超満員だった。
 車も相当混んでいたので、終点となる駐車場の手前では随分待たされたが、ようやく到着し、時間にして1時間半はやや短かったとはいえ、たっぷりと吉野の桜を堪能する事が出来た。
 お目当ての八重桜は、間近で心ゆくまで見つめたが、本当にきれいで可愛らしい花だと思った。
 「これが八重桜かぁ」と思いながら、何枚も画像に収めた。来年に公開する『作品』のために・・・・・。


 景色は最高、空気もきれいで、さすがは吉野の山だと思った。吉野の桜は中千本公園のみならず、下千本から上千本までの広い範囲に咲き誇っているのだが、とても一日で全部見切れるものではなく、「今日のところはこれで満足だ」と思った。
 初めて吉野を訪れた私であるが、日本人なら一度は行ったほうがいい場所だと、率直に感じた。シーズンが限られているだけに、混雑するのは致し方ないが、それでも一見の価値はあるし、見渡す限り眼下に広がる“桜絶景”には、目を奪われる。
 それにしても・・・・・、私は思った。
 七絵への想いを表現する一つの手段として、私は、はるばる奈良の吉野にまで出掛けるという行動を、取ったのだった。大阪と隣接している奈良は、近場といえば近場であるが、それでも私の家からだと約2時間を要し、吉野駅に着いてからも、バスに乗り換えて結構時間がかかる。
ちなみに帰りの特急は、2時間後の便まで満席だったため、途中まで各駅の急行で帰ったのであるが、これもラッシュ時みたいに満員で、当分は座れなかった。もしみなさんが吉野へ行かれるのなら、あらかじめ往復の特急券(指定席)を購入しておく事をお勧めする。


 帰宅後、私は今日撮ってきた画像を早速パソコンに読み込んだ。そしてスライドショーにして見てみたのだが、なかなか満足のいく画像が撮れていた。
 あのバレンタインの喜びが、『記念エッセイを執筆したい』という創作意欲を掻き立て、結果的に私を吉野にまで連れて行ったのである。これより先、八重桜は名実ともに、私の青春の代名詞となった。今後も生涯にわたり、八重桜が私にとって特別な花となる事は、まず間違い無い。
 画像を加工して、今みなさんが見ているこの画面の背景を実際に作成したのは、この半年後、2008年10月であった。


奈良、吉野山に咲き誇る八重桜たち。通常の桜より、花びらに少し厚みがあり、しっかりしている感じだ。
見渡す限りの桜並木。吉野、中千本公園の絶景。 『吉野熊野国立公園』の案内看板。




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