我が心のバレンタイン − 青春 八重桜物語 −
〜 亡き愛犬からの恩返しに始まる、遺書にしてもいい様な体験記 〜

 


− は じ め に −


 2009年4月3日をもって、ホームページ『トコトコ日記』は、開設5周年を迎えた。
 ほとんど中身(ページ数)も無く、一日のアクセス数が僅か5〜8件程という状態からスタートした当サイトが、ここまでの内容量と中身のバリエーションを持つまでに成長したのは、ただただ、支持して下さったみなさまと、貴重な助言・ご指摘を下さった方々のお陰である。
 月並みながら、厚く御礼申し上げると共に、この先6周年、7周年と、トコトコ日記を温かく見守り続ける事をお願いする次第である。


 私は30歳8ヶ月でこのホームページを開設した。その動機というのは、やはり30代になったという事で、
 『何か一つでも、自分がこの世に存在したという証、または印(しるし)を作りたい。自分という人間が確かに生きていた痕跡を後世に遺し、20代以前の人生では無かった、何か新しい大きな経験を持ちたい。』
 という、熱い思いが沸いてきた事であった。


 丁度、私がパソコンを出来る様になって2年半余りが経過しており、仕事を通じてホームページを扱う機会も、1年ほど前から徐々に増えてきていた。そのタイミングを活かし、コンテンツと成り得るもの(趣味など)も豊富に揃えられる見込みがあった事から始めた、ホームページの作成であった。
 何といっても、新たな自己表現・自己掲示の場を開拓出来るというのは、この上に無い魅力である。
 実際に開設してみて、予想していた以上に自分の生き甲斐となり、人生の、ある意味パートナー≠ニなった。そして、日ごと更新やアクセスカウントが進み、自分の創った物が成長していくさまを見るのは、『育てる事に通じる』体験だと、実感している。


 さて今回、開設5周年を記念して、特別作品を公開した。タイトルが示す通りバレンタインの想い出を綴ったエッセイなのであるが、あらすじのページでも紹介している様に、私にとって、ある意味で唯一の『バレンタイン体験』であり、その相手の人との出会いから現在までの、いろいろな出来事や人知れず抱いていた思いを、画像も使いながら再現している。


 昨年(2008年)の4月にも、サイト開設4周年記念としてエッセイを公開(二部作の後編で、前編は2月28日公開)したが、その内容は、これまで私が生きてきた中での、最も辛い、苦しい時代の回想記であった。それに対して、今年は区切りの5周年という事から、それにふさわしく、私の生涯を通じての最も嬉しく、幸せだった出来事を回想しようと思った。当サイトで公開するエッセイとしても丁度10作品目となり、その意味でも区切りと言える。


 これまでの人生を振り返った時、嬉しい出来事というのはそれなりにあったし、その中身については、過去に公開したエッセイなどでも取り上げている。しかし【生涯で最も幸せ】な出来事となると、やはり行き着くのは、このバレンタインの体験となるのだ。
 ただ一度、想い出の人≠ゥら義理チョコをもらった時・・・・・。既に『青春時代』が終わってから何年も経っていた私に、まるで一瞬の意識の回復≠フごとく訪れた、唯一無二の『青春』であった。


 作品を書くにあたっては、個人情報の取り扱いには十分注意を払ったつもりであるが、それでも何点かの、『これは書かないと作品として成り立たない』と思った個人情報については、結果的に公開している事をご了承願いたい。また、この物語の言わば“主人公”となる、義理チョコをくれた相手の名前については、実名ではなく、『七絵(ななえ)』という仮名で表記している。
 『七絵』というのは、「せめて七夕(たなばた)のように、年に1度は逢いたいものだ」という想い(七夕の七)と、本人が絵が得意で、最後が『え』で終わるのは女性の名前らしい、と思った事が由来で、創った名前である。
 また、私はこれまでホームページ上では一貫して、自分をハンドルネーム、または『管理人』という言葉で表記してきたが、本作品の中では話の流れ上、初めて私自身の本名が登場している。ただし、読者のみなさまは、今後もホームページ上では、ハンドルネームにて私を呼称して下さる様、ご協力をお願いする。


 作文好きの私が生涯で書いた、数多くの文章の中でも、最も入魂の文章の一つとなった本作品。副題にもある通り、いずれ私が死んだら、のこった人にはこの作品を、私の遺書≠ノ相当する物として扱って欲しい、と望んでいる。この先、ここまで深い気持ちでエッセイを綴る事は、そう多くは無いのではないだろうか?
 本作品に詰めた私の記憶が、少しでも後世に残る事を祈念しつつ、作者からのあいさつとさせて頂く。


2009年4月3日、『トコトコ日記』管理人、トコトコ


も く じ

 プロローグ −自己最強烈だった、第一印象−
 物語の全ては、クリスマスパーティー前夜の悲報から始まった
 もしもあの出会いが無かったら?失意のドン底にいたからこそ有難かった
 『愛犬からの恩返し』と感じた時・・・・・
 仕事納めの日の夜、不思議な夢を見た
 急性アルコール中毒!! 意識が薄れてゆく中で

 軽度うつ病になる
 恩返しに一番逢いたかった日々
 新しい愛犬、ハナちゃんの登場
 待ちわびた春、一人準備をした物とは・・・・・?
 『人生最長の4ヶ月』の末、遂に果たした再会!!
 記念すべきメール初受信!! だが、実はその時・・・・・
 絶妙のタイミングで知った、ある『一日違い』
 一人暮らしがスタート、そして直後に知った新事実
 無念!! こんなクリスマスになるなんて・・・・・、悔やんでも悔やみ切れないNo.1
 思いがけない再会、そして「合格おめでとう!!」
 我が心のバレンタイン −32歳 青春八重桜− 〜「バレンタインがあって良かった」と一番感じた時〜
 早まった決断、ホワイトデーの『逆勘違い』
 空振りの若作り作戦、【眼鏡物語】
 失敗転じて福と成す
 Mr.Children 『しるし』 〜【独身の王道】の真意〜
 顔面蒼白のトラブル! だが、あれは神か何かの計らいだったのか・・・・・?
 愛用のパソコンは伝書鳩となって・・・・・
 期待に裏切られた! 〜尋常ではないテンションで過ごした末に〜
 
実は失意を紛らわす事だけが動機だった、『介護福祉士受験』 〜勢い任せの申し込み〜
 奈良県吉野を訪問、“本場”八重桜を求めて
 年の瀬に、何と10日で2度の“急転再会”!!

 エピローグ −遺書にしてもいい様な体験記−



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※印刷をして手元で読みたい方は、Word版をどうぞ(写真は割愛しております)


書籍版も発行されています。 
  
B6版199ページ、税込1,050円、出版社:日本文学館

以下に、私の手書きによる詩を載せています。機械の文字より肉筆の方が、伝わるものがあると思いました。


手に残る いぬの匂いに 涙する かのほねはもう 土に帰らん 二〇〇四年十二月二十四日   愛犬も 旅立ちのちの 新年や 寂しき一年 今幕開けん 二○○五年一月一日


心の声は 誰が聞くこともない それもいい その方がいい 唄の歌詞より


綿の先を紡いで糸を伸ばす エピローグの文章より




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